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紙の雑学
サラッと読める紙の歴史・後編
2020年11月17日(火曜日)
紙に関する豆知識を歴史に絡めてお話します
ハガキのお話
日本で郵便ハガキが発行されたのは1873年のこと。当時、厚い紙を作るのも手に入れるのも大変な時代。そこで日本人は一工夫。薄い紙を二つ折りにし形も今より細長い物をハガキとして使っていました。
やがて厚い紙が作られる様になり、1876年から現在のサイズに近いものになったとされています。
現在、郵便ハガキに使われている紙は少々の事では傷まない物を基本とし、厚さ、強さ、重さ、書きやすさを兼ね備えているというのが特長です。
私製ハガキを作るときは「郵便はがき」の表示をお忘れなく!
SNSや電子メールで連絡することが多い時代。今一度、ハガキで気持ちを伝える良さを試してみませんか?
投票用紙のお話
18歳になると触れることのできる選挙の投票用紙。コレには「合成紙」と言われる物が多く使われています。なぜなんでしょうね?
実はこの合成紙、折り曲げても元通りになるという性質があります。二つ折りにして投票箱に入れた投票用紙が、箱の中で自然に元の形に戻ります。これだと開票作業がラクになり、以前と比べ短時間で集計作業ができるようになりました。選挙結果が早く伝えられる様になったのは合成紙のおかげでもある、という事なんです。
ちなみに合成紙は、主に石油系原料を使用したシートです。厳密には純粋な紙ではないですね。水に強く破れにくいという特徴から、屋外に貼られるポスター、地図、瓶などに貼られるラベル等に利用されています。
紙のサイズのお話
みなさんご存じの「A4」「B5」等の紙のサイズ。「A判」と言われる規格は、元々ドイツ国内の規格でしたが現在では国際規格となりました。
このドイツ規格で決まっているA判の基本A0判は、【縦横の長さの比が「1:√2」】で【面積が1㎡】となっています。このA0判の長い方の辺を半分にする度、A1、A2、A3、A4・・・となり、数字が大きくなるに従い、面積は小さくなります。縦横の比率が「縦:横=1:√2」となっているため、どこまで半分にしても紙は相似形のまま面積が半分になります。この縦横比の長方形のことを「ルート長方形」と言います。
これに対し「B判」は、日本で江戸時代から使われていた美濃紙(みのがみ)の大きさをもとに、面積が1.5㎡の「ルート長方形」をB0判とした日本独自の規格サイズです。
紙の生産量
小さな島国である日本。我が国の年間生産量は約2,600万トン。中国、米国に次ぐ、世界で3番目の規模です(2017年現在)。
ちょっと驚きですよね?
紙の使用量
日本の国民 一人あたりが1年間に使う紙の量は約209㎏。
ちなみに世界平均は約57㎏です(2017年現在)。
紙の原料
日本で使われる紙の原料の割合は、古紙(一度使い終わった紙)が約60%と最も多いです。その次に木材が約40%ですが、コレは間伐材(森の健全化の為に行われる、間引きで出る木材)を主として使用します。とかく、紙の製造は森林伐採に繋がると言われがちですが、実はそうじゃないんですね。
また定期的に紙にまつわる雑学をお届けします。
おたのしみに!